アメリカではこのコロナ禍において、仕事と自身のキャリアについて改めて考え直す機会となり、その結果、仕事を辞める人が急増加。特にこの8月には食品および小売業界を中心に、「過去最高の430万人が辞職した」との報道が出て、世間を驚かせました。
日本においてもこのコロナの影響を受けて、人材の流動性が高まっているように思います。
今回はそのような辞職者が増えるアメリカでのWeb記事をご紹介します。
組織心理学者でテキサスA&M大学の教授、アンソニー・クロッツ氏と他の2人のキャリア専門家が仕事を辞めるための最善のアドバイスを伝えています。
STEP1:事前に上司に通知する
LinkedInのキャリアエキスパートであるアンドリュー・マッカスキル氏は「仕事を辞めることを決めた後の最初のステップは、マネージャーとの対面、電話、またはビデオ会議をスケジュールして、退職の計画を知らせること」と言います。
それは、雇用主や上司がその計画を手助けするのではなく、今のチーム・プロジェクトをうまく引き継ぐための準備として必要とのことです。
「彼らに電子メールを送り、重要な会話であるために、少し時間をいただきたいと伝えてください。 」とマッカスキル氏。
マッカスキル氏はこの記事では「12日前までの通知が必要」と言っていますが、日本においては14日前までの辞職の通知が必須とされており、せめて1ヶ月前には通知し、その準備を進めることをお勧めします。
辞職を言い出しにくいと思いますが、直前になればなるほど円満な辞職にならない事態に陥るので、なるべく早く通知することが大切です。
STEP2:感謝の気持ちを伝える
キャリアコーチのレティシャ・ベレオラは「感謝の気持ちを込めて辞任を始めることが重要だ」とアドバイスしています。
「最初に面接したとき、そして彼らに雇ってほしかったことを思い出してください。そして、あなたが出会った人々、あなたが築いた関係、そして感謝の姿勢をとるためのあなたの最大の成果のいくつかを振り返ってください。」レティシャ・ベレオラ
「従業員が退社面接や辞表で感謝の意を表明すると、上司はその辞任に対してより肯定的に反応する傾向がある」とクロッツ氏。「それは悪いニュースであるはずの辞職通知を和らげる効果があります」と彼は付け加えています。
「礼に始まり、礼に終わる」ことを大切にしている日本文化においては、感謝の気持ちを伝えることはより重要となるでしょう。
STEP3:移行計画を作成する
辞職を決めた際には今の仕事を削減して、いち早く次に移りたくなるかもしれませんが、今の職場に前向きな評価を残し、同僚にもそのようなな印象を永続的に与える最後のチャンスと捉え、移行計画を作成し、それを上司に伝えることが大切となります。
移行中にできること、例えば自分の代わりの人材を育てるなど、具体的な提案であればあるほど良いでしょう。
「そのような申し出はすぐにあなたの上司の心を安心させるでしょう」とクロッツ氏。
しっかり計画し、相手に感謝を伝えることで、円満な辞職を目指すことができます。
今回紹介したステップはとてもシンプルで、当然のことのように思いますが、次のキャリアを急ぐあまりに意外とできていないケースが多いように見受けられます。前向きな辞職を実現するためにも、ぜひ参考にしていただければと思います。
全文は下記