エコノミストであるアンナマリア・ルサルディは、全世界における社会人の金融リテラシーの欠如を懸念しています。
彼女が博士課程の学生のとき、同じキャリアで、同等の給与にもかかわらず、人によって退職時の貯蓄額に大きな差が見られたからです。それは、今後においてさらに顕著化すると語っています。
今回は、金融リテラシーの重要性についてのコラムです。
金融リテラシーを測定するための3つの質問
ルサルディはペンシルベニア大学のエコノミストであるオリビア・マイケルとともに金融リテラシーを測定するための3つの質問を設計しました。
その設問が下記です。
皆さんは答えることができますか?
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この設問では、「金利で計算する能力」、「インフレの知識」、「リスク分散」について測定しています。
おそらく、日本で暮らす大半の人は答えられないでしょう。
残念ながら私も全くでした。
金融リテラシーの有無で不平等が生まれる
「経済的意思決定を改善できない限り、社会の不平等は拡大するだろう」と彼女は語っています。
アメリカでは金融リテラシーを持っている人が非常に少ないという驚くべき結果を受け、21の州が高校で金融リテラシーの教育が義務付けされることになりました。
また、ある論文では富の不平等の約3分の1は、金融リテラシーによって説明されていることがわかりました。
アメリカでは確定拠出型の個人年金制度があり、多くの人がこれらを活用し、老後資金づくりに取り組んでいます。
日本においてはiDeCoにあたるものですね。
一方、北欧諸国およびカナダ、オーストラリア、ニュージーランドを含む他の国々は、より多くの年金責任を個人に移しており、金融リテラシーへの関心が高まっているそうです。
金融リテラシーを学ぶことは、仕事に従事する以前に必要な要素ですね。
日本でも2022年から高等教育で「資産形成」の内容が必修化されるので、金融リテラシーの重要性が高まることは必至でしょう。
ファイナンシャルプランナーの勉強するのも金融リテラシーの獲得につながりそうです。
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